透明すぎるお湯ゆえに 桃色のケイタイ短歌 あっかんべーをする赤ん坊
「透明すぎるお湯ゆえに 桃色のケイタイ短歌 あっかんべーをする赤ん坊」
貸切りみたいに、誰もいない、温泉の、広々とした湯船。
お湯は透明で底のタイルも見えていた。
透明すぎるのは、ちょっとやばいんちがうかな?
などと思った私は、案の定、湯船の隅で髪の毛やホコリがいっぱい浮いているのを見つけてしまって、興ざめしていた。
遠くからは、とても美しく見えたのに。
場面が変わり、高校生くらいの、ちょっと気難しい感じの女の子に、桃色のケイタイを見せてもらっていた。
見せてもらっていたのは、ケイタイの画面にある、彼女の作った短歌だったのだけど。
はっきりとは思い出せないけれど、虹とかハワイとかという単語が出てきた。
「あなたはまだ若いし、これからいくらでも歌が作れるから、いいね」
というようなことを階段を上っている彼女の後姿に話しかけていた。
彼女は、立ち止まりふりかえって、ちょっと照れくさそうに笑いながらうなずいた。
またまた場面が変わり
「のどかちゃん」という赤ちゃんを見ていた。
のどかちゃんは、どっかの家の押入れの中で赤ちゃん用のかごに入れられていた。
ニコニコして本当に可愛い赤ちゃんだった。
小さな両手を、両目に持って行って、あっかんべーーをして、きゃきゃきゃと笑うんだ。
めちゃめちゃ可愛かった。
かつてこの子をしばらくうちの家で預かっていたという記憶が夢の中の私には、あって、また預かりたいなあ、と思っていた。
しかし、よくよく考えてみれば、あっかんべーができる生後まもない赤ちゃんなんているはずないかも。