二十歳の老婆
「二十歳の老婆」
寄宿舎で暮らしながら、これから大学に通おうとしている夢を見た。
ルームメイトは、真中瞳にそっくりな女の子だった。とても感じのよい子で
うまくやっていけそうな気がしていた。
でも。まわりのみんなが、とても不思議そうな目で私を見るのだ。
夢の中の私は、今の私で、どこから見ても大学1年生には見えなくて
若い女の子たちに囲まれて、きっとひとりだけ、異様に年老いて不気味に浮いていたのに違いない。
「ええと、ええと、実は私、留年したから、ほんまは二回生やねん。」
と、適当にごまかしていた。
うそやでーーーーもっともっと何十年も留年してるはずやで。というような周囲の視線に耐えながら、ひたすら笑顔でごまかしていた。
好きで年老いたわけじゃない。
けど、若さは、あまりにまぶしくて、すでにもう目を開けていられないくらいだ。
若い頃、自分の若さを有効に使えなかったことを激しく後悔している。
あの頃の私は、
二十歳になった時点で、自分の人生は終わった。こんなに年をとってしまっては、もうなにもできない。
などと絶望してしまっていた。
続く
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